740【進路とキャリア1】子供が進路を決めない2つのパターン
子供がどんな勉強がしたいのか、どんな大学に行きたいのか、その意見を尊重しつつ、一緒に話し合って決めることが一番いい方法なのですが、親が誘導したり、一方的に押し付けたりすることは避けなければなりません。
それは学校の指導でも言えることで志望校を強く勧めたり、子供の自己決定性を妨げるとモチベーションの低下を招き、ストレスや不安を生じさせる可能性があるからです。
中学の時にはさほど学校選びに悩まなかったのに、高校から先の進路については悩んでしまう第1の原因は、その先の「職業」を意識するようになるからだと考えられています。
「今やりたいことはダンスだけど、将来の仕事のことを考えると・・」という場合や「今、やりたいこともない、将来の仕事のことも考えていない」となると本人は進路を決める意識は低いし、親は「気楽に考えている」子供にイライラしながら、あまり口出しもできない状況をよく見てきました。
進学率が9割を超えていますので、選択肢が「進学しかない」と思われがちですが、進学する気がないなら社会に出て働くべきです。その進学させるかどうかの判断基準は
1 大学に仕事(キャリア)を積むために進学する
2 仕事(キャリア)には直結しないが大学で勉強したいこと(やりたいこと)がはっきりしている
この2つの場合は本人に進学の意思もあるので仮にいろんな課題が出てきたとしても自らの意思で状況を変える見込みがありますから進学をさせるべきでしょう。
問題なのは、
3 大学などに進む動機が(みんなが進むから、遊びたいから)と本来の趣旨とは違う理由だったり、
4 大学に進んでまで勉強する意味を見出せない場合は、進路を決めることが難しくなってくると思われます。
ここで強く親がリードしたい気持ちは分かりますが、焦らないようにお子さんと進路のことについて話をしておくことで高3になってバタバタしないように心がけてください。
大事なのは、お子さんが助言をもらいながらでも最終的には自分で決めることです。自分で決めて、その結果を自分で受け止める、責任をとる姿勢を作ることが最も重要です。
進路を決めることは「自分のしたいこと」をするために進学するのと並行してキャリアを積むための基本姿勢を作る両面を持っていることを忘れてないでください。